<aside> 💡 スウェーデンのストックホルムに本拠を置き2020年に創業したStegra社(旧社名:H2 Green Steel AB;略称H2GS AB)はグリーン水素を活用した直接還元鉄(DRI)技術を核に、鉄鋼業界の脱炭素化を牽引しようとしているようです。これは、従来の高炉プロセスと比べ、CO2排出量を最大95%削減できる可能性を秘めおり、鉄鋼生産における脱炭素化の最前線に位置しています。
同社の先見性は、鉄鋼業界が抱える最大の課題である膨大な炭素排出量(日本の鉄鋼業界におけるCO2排出割合は、2020年度時点で全国排出量の大凡10%と言われている)に直接的に取り組んでいる点にあります。再生可能エネルギー由来の電力で水を電気分解し、そこで得られるグリーン水素を還元剤として利用。鉄鉱石から直接、純粋な鉄を製造することで、石炭の使用を完全に排除し、排出されるのは水蒸気のみという真にクリーンな鉄鋼生産を実現するとのことです。
技術上の革新的な試みに加え、同社が、ボ-デン製鉄所に生産工程全体を統合し、高効率かつ持続可能な運営を目指すとする点は注目すべきでしょう。 また、グリーン鉄鋼への需要は、環境意識の高まりと共に、自動車、建設、機械などの多岐にわたる産業で急速に拡大しており、同社はこの巨大な市場において先駆的な地位の確立を目指しており、その存在はバリューチェーン全体で脱炭素を追求する企業にとり重要な位置を占めると見込まれます。
Stegra社のビジョンは、持続可能な社会への移行を支援し、産業のあり方そのものを変革することです。グリーン水素と革新的な生産プロセスを組み合わせることで、環境負荷を最小限に抑えつつ、高品質な鉄鋼を安定供給し、次世代の産業を牽引していくことを目指しているように見受けられます。このビジョンが実現すれば、グローバルなサプライチェーン全体にポジティブな影響を与え、持続可能な未来の実現に大きく貢献することになるかもしれません。 大手企業や金融機関からの大規模な投資を獲得していることからも、その事業モデルと技術への高い信頼性が窺えます。同社の今後の活躍が大いに期待されます。(AS)
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Stegra – Decarbonizing at scale - Stegra
グリーンスチールを2025年に生産開始。スウェーデンのスタートアップ「H2 Green Steel」 |アドバンスドテクノロジーX株式会社