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2021年に設立され、モントリオールを拠点とする「Blue Carbon Canada」は、カナダ全土の大学、政府機関、NGOが結集した海洋研究ネットワークとのこと。この組織は、世界最長の海岸線を誇るカナダの海洋生態系を「天然の気候変動対策」として再定義し、科学的根拠に基づく保護と修復を推進することを使命としているとされています。

同組織の主要技術の核は、AIや独自のアルゴリズムを駆使したリモートセンシング技術と、高解像度の3次元海洋生物地球化学モデルにあるとのことです。特筆すべきは、これにより海底がすでに吸収・蓄積している膨大な炭素量(現存量)と、将来的にさらに吸収し得る「炭素貯蔵能力」の両方を精密に計測・開示できる点にあります。特に、これまで見落とされがちだった「海洋軟堆積物(海底の泥)」に、全土の立木の約78%に相当する109億トンの炭素が眠っていることを突き止めた功績は、世界トップの研究機関の中でも独自の差別化要因となっているようです。

地球社会的意義として、同組織は海底を単なる泥ではなく、温暖化を食い止めるための「守るべき国家の炭素貯蔵能力」の基盤として定義しています。底引き網漁などの攪乱により、蓄積された炭素がCO2として大気中に再放出される「再石灰化」のリスクを科学的に立証しており、その巨大な貯蔵・緩和能力を損なわないための海洋環境保護を強力に提唱している点は、気候危機に対する極めて実利的なソリューションと言えるかもしれません。

経営の健全性については、ジュリア・K・バウム教授を中心とした透明性の高いガバナンスのもと、全ての研究データとコードをオープンアクセスで公開しているとのことです。その活動は洪水防止や漁業支援といった「共益(Co-benefits)」を地域社会にもたらし、海洋を単なる資源抽出の場から、地球の未来を守るための「気候インフラ」へと変え得る可能性を秘めているようです。地球環境に科学的な叡智で寄り添い、未来への希望を紡ぐその姿勢は、まさに「地球にやさしい」取り組みの象徴と見受けられます。(AS)【「ブルーカーボン(Blue Carbon)」は、2009年に国連環境計画(UNEP)が発表した海洋生態系の管理・保護に関する報告書を契機に、世界各国でその重要性が議論されるようになりました。ただし、社会実装の進捗やアプローチは国ごとに異なっているのが現状です。(AS)

【脚注】「ブルーカーボン(Blue Carbon)」は、2009年に国連環境計画(UNEP)が発表した海洋生態系の管理・保護に関する報告書を契機に、世界各国でその重要性が議論されるようになりました。ただし、社会実装の進捗やアプローチは国ごとに異なっているのが現状です。 本稿では、世界最長の海岸線を擁するカナダが、2021年のBlue Carbon Canada設立を経て、国全体の広大な海域を網羅的に俯瞰し、科学的根拠に基づく気候ソリューションを構築しようとしている点に注目し、その先進的な取り組みを取り上げました。日本を含む世界各国の多様な進展については、また別の機会にご紹介したいと考えています。(AS)

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→anslists.jp

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Blue Carbon Canada

Why scientists want to protect empty, muddy seabeds

New research sheds lights on the huge carbon store in Canada’s seabed

A blueprint for national assessments of the blue carbon capacity of kelp forests applied to Canada’s coastline

Ocean mud is mighty when it comes to tackling climate change

Predictive mapping of organic carbon stocks in surficial sediments of the Canadian continental margin

ブルーカーボン・カナダ:カナダ全体のブルーカーボンの可能性を評価する共同研究 | ブルーカーボン.jp