<aside> 💡 水素社会の実現に向けた技術開発が加速する中、Alhytec株式会社(本社:富山県、2013年創業、以下同社)はユニークなアプローチで注目を集めています。同社は、アルミニウムを使用している様々な廃棄物からアルミニウムを高純度で取り出す技術に始まり、その高純度アルミニウムを利用して効率的に水素を生成する技術を開発し、地産地消型のエネルギーソリューションを提供する企業です。
従来の水素製造方法は、大量のエネルギーやインフラを必要とすることが課題でした。アルミニウムを水に反応させれば水素を発生することは既知のことですが、通常はアルミニウムはその表面に直ぐに酸化被膜を生成するため、連続的に水素を発生させることはできないと言われています。しかし、同社は、独自の溶剤を開発しアルミニウムと水による連続的な水素生成に成功。これにより、輸送・貯蔵が難しい水素を「使いたい時に使いたい場所で」生成できるという画期的なソリューションを実現しています。
同社の水素生成技術の強みは、規模や目的に合わせて柔軟に装置設計できる点にあるそうです。例えば災害時の非常用エネルギー源として軽量で持ち運びが容易なものにすることは当然可能であり、産業用の大型設備とすることも可能とのことです。化石燃料を使用せずにクリーンなエネルギーを生み出せる点は、本当に魅力的です。水素を水素ボイラーで燃焼させて直接熱源とすること、燃料電池あるいは発電機用タービンエネルギー源として発電に利用することなど、今後、多岐にわたる分野での応用が期待されています。
最後に、もう一点、同社が開発した水素発生技術はその稼働プロセスで、純度の高い水酸化アルミニウムが作られるとのことです。水酸化アルミニウムの需要度は非常に高く、結果として水素燃料コストを大幅に下げて、現在(2023年時点)の灯油価格あるいは電気価格に比較して非常に安価とすることに貢献しているそうです。今後、グローバルな水素市場の拡大とともに、アルハイテック社の技術がどのように社会を変革していくのか、目が離せません。(AS)
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